僕がこのblogで書いてきたものは、アメリカ文化の紹介が多いのですが、 今日はテーマを変えて、日本の文化である落語についてお話してみたいと思います。 皆さんは「古典落語」と聞いてどんなものをイメージしますか? 難しい・古い・言葉がわからない・昔の文化がわからないと楽しめない・・・ そんなイメージを持っているのではないでしょうか。 実はこのイメージ、僕が最近まで持っていたものです。 それ以前に、そもそも落語自体にあまり興味がなかったともいえますね。 それが先日、落語を配信しているポッドキャスト<※1 画面の下に説明をつけておきます>「ぽっどきゃすてぃんぐ落語」と出会い、聞いてみたところ、イメージが180度変わりました。 これがとても面白いんですよ。 今までもテレビなどでやっている落語を聞いたことがありますが、 話の途中から聞くことばかりだったので、物語がつかめず楽しめないものでした。 そのようなことから”難しい”のイメージがついてしまったと思うのですが 今回取り上げる「ぽっどきゃすてぃんぐ落語」は 若手の落語家が、最近の社会の話から入り、 わかりやすい言葉で自然と落語の世界に引き込んでいってくれます。 ぽっどきゃすてぃんぐ落語はこちらからアクセスできます。 一見、若者には受け入れにくい落語を、ポッドキャストという新しいメディアを使い いつでも好きなときに、無料で楽しめるをサービスとして浸透させる。 ポッドキャストのよさを紹介するために強力なコンテンツが欲しいメディア側と、 より多くの人に落語のよさを紹介して、新しいお客さんを獲得したい落語家側の 熱意が見事なコラボレーションとなって、面白い番組を作りあげています。 このポッドキャストで紹介されているものは簡単なものが多いので、とても聞きやすいのですが、題目によっては古い言葉が多く難しいものもあります。 これからはじめて聞く人に、僕がオススメするのは、 11月23日に更新された三遊亭遊馬さんの「転失気」です。 とてもわかりやすい内容で、雰囲気も味わえ、笑えますよ。 「転失気」はこちらから聞くことができます。 iPodに入れても楽しむのもいいのですが、僕は、毎日チェックしているwebを見ているときに BGMにこの落語を聞くのが好きです。 時間的にも気分的にもリラックスできて楽しめるからです。 落語を聞き始めて気づいた一番の魅力は、なんといっても落語家の豊かな声の表現力です。 声一つで、複数の登場人物を描き出すだけでなく、遠近感も演出し、映像がなくてもそこに空間が生まれます。 このことが、聞き手の僕たちを別の世界へと連れて行ってくれんです。 これはすごい技術ですね。日本が誇るすばらしい文化だと思います。 そして魅力はもう一つあります。 それは練りこまれたストーリーです。 落語のストーリーは、わかりやすい構成で、聞き手を楽しませてくれます。 このシンプルな構成は、茶道や華道に似た日本独自の美しさを感じさせてくれていると僕は感じています。 そして毎回話の中心となっている、"人情"が心を暖かくしてくれます。 隣近所の人間関係が軽薄なこの時代に、何かホッと和ませてくれる味わいをぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。 もし今まで、落語に興味のなかった人は、きっと僕と同じように何か新しい発見に出会えるとおもいますよ。 音声で配信し、更新を続けますので聞いてみるとラジオ番組のようになります。 これまでもネットでの音声配信といえば、インターネットラジオなどがありますが、 配信方法に大きな差があります。 (データも常に送られて来ては消えてしまうので自分の手元に残しておくこともできません。) また、常に流しっぱなしの番組もあるため、自分がアクセスしたときにその番組の最初から聞けるとも限らない状況が起こっています。 しかし、今回取り上げたポッドキャストはこのストリーミングの方法とは違い、 最初にデータを全てダウンロードしてしまうので、いつでも自分が好きなときに聞き始めることができます。 またデータを自分で保存することが可能なので、iPodなどのメディアプレーヤーを使用するとパソコンがない環境でもいつでもその番組を聞くことができます。 誤解がないように説明しますと、ポッドキャストはiPodがないと聞けないわけではありません、普通にパソコンでページにアクセスすれば、今までのネットラジオと同様に聞くこともできます。 もし、より便利に使いたいのでしたらば、 前回の記事で紹介した、無料の音楽ソフト、iTunesを利用することをオススメいたします。 iTunesに搭載されているPodcastの機能を利用すると 更新された音声データをパソコンが自動的に収集し、自分のパソコンにダウンロードし保存くれます。 この機能とiPodを使うと、iPodをパソコンに接続したときにiTunesが起動し、更新されたデータを収集。そして自動的にiPodに保存してくれます。 すると、次の日電車の中などでiPodのメニューを見ると すでに新しい音声のデータが入っているという仕組みです。 落語以外にも語学レッスンやニュース、音楽情報などいろいろありますので 試して見てください。 僕のオススメは、落語と英語のレッスンですね。
by naomedia
| 2005-12-04 23:57
| カルチャー・エデュケーション
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