ミュンヘンを観てきました。 上映時間が長いと言われていますが、私の感想としては、 死と隣あわせの緊張が続き、中だるみなく観ることができました。 おそらくこの緊張感は、映画館だからこそ生まれるものだと思います。 少しでも観てみたいなと感じているのでしたら、ぜひ映画館で見て欲しい映画です。 また、この手の映画では、人間関係が複雑に絡みあい、 途中で話がわかりにくくなってしまいがちですが、 ストーリーを見失うこともなく、ストレートに観ることができました。 また、それ以上に 主人公の人間性の変化や、任務より帰りたいと感情になるなど 主人公と見ている私の感情が同化していく感覚になり不思議な感覚でした。 このところ、私のスピルバーグに対する評価は下がり気味でしたが、 複雑な背景、主人公の心理、長いストーリーながらもクリアで緊張感を切らせない テンポのいい展開が、かなり力を入れて作ったことを感じさせられます。 もしこれから観に行こうと思っている人は、 このページを一度読んでおくとよりわかりやすく観ることができると思います。 (ネタバレにはなりませんので安心ください。) ミュンヘンオリンピック事件・・・Wikipedia ミュンヘンオリンピック事件のことを詳しく知らなくても、十分理解できますが 読んでおくとよりクリアに伝わると思います。 この映画の最も訴えたいこととして、 「戦いの無意味さ」ということであるとテレビなどでも取り上げられているます。 このテーマは見終わった後に、強烈に感じることができました。 そこで、その部分は映画に任せておくとして、 今回のコラムでは その一歩先として”世界を視野にいれた相互の理解”を取り上げてみたいと思います。 今回の映画とは直接的な関係にはありませんが、911を取り上げた 「テロリスト」がアメリカを憎む理由 芝生瑞和著 という本の書き出しにこのような文章があります。 ロイターでは下されたました。ただ、ほとんどの通信社は普通に報道していたのでで、 中継で観ている時点で私たちは正義と非正義を決めて観てしまっていたわけです。 それは、このような国家的な問題に限らず、 1つのニュースにおいて、国によって報道のされ方が違うというところにも見て取れますね。 先日のライブドアの事件でも同じです。テレビのニュースの中でも各国での報道に差がありました。 このように新しいニュースが伝えられるたびに、 私たちはどちらかの立場に立ってみています。 もちろんある程度は仕方のないことですが、その報道には既にフィルターがかかっていることを認識し報道こそすべてとしてしまうのではなく、相手も同じ人間であること、 どうして憎み合わなければならないのか、どんな考えから来ているのかを 多くの人が知る必要があると感じさせられるようになりました。 すこし映画の話題からはそれてしまいましたが、 この映画は決してオリンピックでおきた事件がメインテーマではなく、 中東問題がメインのテーマでもないと感じています。 34年前に起こった問題を取り上げ、映画にすることで、 現在、世界が直面している問題に対して、必要なことを映画全体として伝えてきてると私は感じました。 そのようなメッセージは決して画面に文字では表記されていませんが、 それはきっと終盤の映画の舞台が私たちに明示しているのではないでしょうか。 参考文献 「テロリスト」がアメリカを憎む理由・・・中東問題に関して歴史も含めまとめてあります。 標的(ターゲット)は11人―モサド暗殺チームの記録・・・ミュンヘンの原作になった本 部隊の元メンバーの告白を基にしたノンフィクション
by naomedia
| 2006-02-04 22:15
| 映画
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