私も20年程前、親に連れられて買いに行ったのを思い出します。 特に学習机に関しては、買い物に行った日と届いた日の両方を覚えているので、 さぞ嬉しかったのでしょう。その学習机も高校までの十数年間使い、大学に入ると、私が実家を離れたことから実家に置いたままになっています。 今回は、その学習机の上にひいている敷き物の話です。(この敷き物、デスクカーペットと呼ばれているようです。) 最近では男の子ではポケモンやムシキング、女の子ではディズニーのアリエルやマリーなどが人気なのでしょうか。 ちなみに私の頃に人気だったのはスーパーマリオだった記憶があります。 私も心の中ではスーパーマリオのデスクカーペットが欲しかったのですが、幼いながらもこの机をおそらく大学生まで使うから、きっとマリオじゃ大きくなったときに恥ずかしいなと選ばなかったのです。 そして選んだのが、世界地図のデスクカーペットでした。 なぜ私が世界地図を選んだかというと、もともと世界地図が好きで地球儀が欲しかったけど手に入らなかったというのもありますが、世界地図ならばずっと変化しないと思っていたのです。世界は長い歴史で今の形になってきたんだから僕が大人になるくらいの間じゃ変わらないと考えたんですね。 今となって振り返れば、5才児ながらいい決断をしたなと我ながら驚いてしまいます。 確かに5歳のときに考えていた内容は当たっていました。地形が変わってしまうことも 国境の形が変わってしまうことも、ほとんどありませんでした。ただ、5才の考えでは思いつかなかったことがあったのです。 それは、人の思想の変化です。 私の地図には、またソビエト連邦が大きく描かれていますし、東ドイツ・西ドイツが存在します。ざっとみただけで、私の地図はこれだけ違ってきています。 一番大きな出来事であるソ連崩壊が影響して起こってきたことですが、先日、トリノオリンピックの入場シーンを見ていても知らない国がたくさんあり、 つい最近独立して国家となりましたという国もたくさんありましたし、先進国でいうならばカナダのケベック州も独立の1歩手前までいくということがありましたので、上記の例はごく一部だと思います。 国独立や名称の変更は決して悪いことばかりではありませんが、戦争や国家の衰退など、どうしようもなくなった状態で起こる場合が多いので、できれば今後の20年ではあまり変化がおきないことを私は願っています。 このように長く使えるだろうという考えから選んだ世界地図でしたが、 デスクカーペットとしていつも世界地図があるという環境は私にとってとてもすばらしい環境となりました。 91年に湾岸戦争が起こったとなれば、ニュースを見たあとに毎日イラクとクゥェートの位置関係が確認できましたし、93年のドーハの悲劇のドーハも、最近「ホテル・ルワンダ」という映画で取り上げられている94年のルワンダの大虐殺の際に難民がザイールに押し寄せているというのもこの地図で位置を確認しました。 無意識に眺めているうちに、人よりも地理にとても詳しくなったというメリットはありましたね。そして大学生の今でも、実家に滞在しているときにはそのデスクカーペットを愛用しているというのも5歳の自分に感謝しています。 逆に、5歳のときにこんな考えを持って行動しているわけですから、 子どもに接するときには、子どもとして扱ってしまうのではなく、 1人の人間として尊重して接してあげる必要があると感じさせられます。
by naomedia
| 2006-02-17 17:13
| カルチャー・エデュケーション
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