ネコの多い街
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「ペット大国アメリカ」ということを耳にすることがありますが、
実際、私がカリフォルニアに滞在していたときに多くのペットと出会いました。
私は約10数世帯の知人がおりますが、そのほとんどの家庭で
犬か猫を飼っており、人の名前を覚えるだけで大変なのに、加えてペットまで紹介されるので名前を覚えるのは一苦労という感じです。
特に犬は多く、日本よりもとても多い印象があります。
犬は飼い主と一緒にパーティや会社、または街を散歩していたりと出会う機会も多いためそのような印象につながってきたのかも知れません。(私が滞在していた地域が、比較的裕福な地域であったことも関係していると思います。)

そんな犬が多い環境において、
私がよく訪れる地区の1つにとても猫の多い地区があります。
その地区を歩いてみると、犬はいないのに、頻繁に日向ぼっこや
散歩をしている猫、また窓から外を覗いている猫に出会うのです。
「ここの住民の人は猫が好きな人が多いんだな」と最初は思っていたのですが、
何度かその地区を訪ねているうちにその街の持つ背景が見えてきました。


それは、そこの住民の多くが退職者が占めているという事情です。
アメリカには「老後は気候が良い、フロリダかカリフォルニアで」という退職後の
ライフプランがよくあるといいますが、まさしくその人々の考えで生まれてきた
地区だったのです。

退職後に、これまで縁もない地域で生活をしていくのですから、
自分たちの子どもや親戚は飛行機でないといけないような地域に住んでいるというように離れて暮らす人も多いですし、2人だけの生活も寂しいということでペットを飼う人が多いのも自然なことなのでしょう。
また飼い主が高齢であるため、散歩や鳴き声、しつけが大変な犬よりも
飼うのが楽な猫の方が増えていったのだろうと徐々に気づかされるようになりました。
そのようにして猫の多い街という印象を持つ街になったのです。

退職後の人が多く住む地域ですから、そこにはやはり悲しい現実があり、
毎月1人は誰かが亡くなるという現実を聞かされました。
そうなると、とても寂しい街に映ってしまうかもしれませんが、決してそんなことはありません。
日本のイメージからすると、年を取った方々が多い地域 = 過疎 というような印象がありますが、車で5分も走ればそこには30~50代の人が家族と住む地区があり、まるで映画の「ベートーベン」や「back to the future」に出てくるような街が広がっているので過疎地と言うような印象は全くありません。似た境遇の人がまとまって住んでいるとてもバランスが取れた地域でした。
また80才過ぎのお婆さんが自転車をこいでエクササイズをしていたり、
私の知人でやはり80才近いお爺さんですが、バイクが大好きで、よく
「ちょっと走ってくる」と言って、ハーレーにまたがって走っていってしまったりしました。
まあそこまでいかないにしても、デッキで夕涼みをしていたり、
家庭菜園を作ったりと、病院に通うことが多くの割合を占めている日本と比べると、
それぞれ老後を満喫している様子が見て取れました。


日本でも団塊の世代が退職をするとされるここ数年において、
「老後はフロリダかカリフォルニアで」とまではいきませんが、
似たものとして、「老後は田舎で」という流れは起きてきていますね。
最近、そのあたりにフォーカスを当てたテレビ番組をよく目にします。
では日本でも同じように猫が増えるのでしょうか?
きっと猫はそんなに単純に増えないでしょう。
ただ、既にまた別の流れが日本でもおきていると、
ペットを通して気づかされたことがあります。
そのことについては、長くなってしまうのでまた次の機会に書きたいと思います。
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by naomedia | 2006-09-06 19:37 | アメリカ
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